長 瀬 渉
経 歴
1977年 / 昭和52年 山形県山形市生まれ。
山形市山寺にある両親の陶房へ通い、豊かな自然に囲まれて育つ。
幼い頃に父とヘラブナ釣りを始め、魚や昆虫、身近なものから野生の動物まで様々な生き物に触れる。
その愛嬌や生態に魅了され、生き物を土で形づくることが日常となり、また、つくったものを見る人が喜ぶ姿におもしろさを感じ作陶を続ける。
1999年 東北藝術工科大学美術科工芸専攻へ入学。
オブジェや食器制作を通して素材の可能性と化学としての陶芸を学ぶ。
2002年 同大学院を修了し、東京藝術大学工芸科研究生へ入学。
チェキ国際陶芸展グランプリを受賞。2003年 同大学修了後、妻が佐賀県有田町へ進学することをきっかけに隣り町の長崎県波佐見町へ移住。
念願の海釣りと作陶の生活が始まる。
窯業の町ながらも、作家が少なかった波佐見町で文化的価値づくりの必要性を感じ、企画「monne」を立ち上げる。トルコの受賞イベントで経験した窯業知識を活かし、町内「やきもの公園」にある「トルコキタヒヤの窯」を焚く作陶ワークショップを企画。美術大学生と町の人との交流イベントとして開催。
2004年 閉業した歴史ある窯元「幸山陶苑」にて富本憲吉が作陶していたことを知り、同町内の問屋である西海陶器 児玉盛介氏に「物語りを感じる窯元の跡地に工房を構えたい」と文化的価値づくりの話を持ちかける。1年後「幸山陶苑」を改築、築窯。「ながせ陶房」立上げ。毎日新聞社発行「AREA」No.58「Under29」に掲載。
企画「monne」にてミュージシャンを招いての音楽イベントを構想し、仲間と舞台・会場づくりを行い開催。2006年 環境を充実させたいと思い、同敷地内に「文化的カフェ構想」を企画。友人「岡ちゃん」を誘い、仲間達「monne legui mooks」を立ち上げる。同年、「多目的ギャラリー・ショップ構想」を企画。ながせ陶房にて「monne porte」立上げ。
ー現在その敷地は「西の原」と呼ばれ、波佐見観光化のシンボルとして多くの人で賑わう拠点となる。
2013年 同町内 陶郷中尾山にある150年の歴史を閉じた製陶工場跡地を購入。
日本橋三越本店美術画廊にて初個展。
2014年 購入した製陶工場跡地を「トラスネ」と名付け、住居空間と工房を改装する。「ながせ陶房」を移設、築窯。
2015年ながさき陶磁展の入賞をきっかけに交流を深めた t.gallery 御手洗照子氏の企画により東京アメリカンクラブ「フレデリックハリスギャラリー」にて個展。
2016年 日本橋三越本店美術画廊にて2度目の個展。
2018年 敷地トラスネにてプラベートギャラリー「monne taupes」を企画し、立ち上げる。
中川政七商店のメディアサイト「さんち~工芸と探訪~」に掲載。